Dearest
スーパーはアキ同様、チラシを見た奥様方で溢れかえっていた。



「さぁ、行くわよ!今日はご馳走にしてあげるから頑張るのよ」



エンドロール家はアキの掛け声でスーパーの中へ踏み込んだ。





数時間後。

ボロボロになった5人が、たくさんの袋を抱えて家路に向かっていたのは言うまでもない。




疲れ果てたアキはご馳走を作る気力がなく、結局いつもの晩御飯となった。




「アシュリー食べないならもーらいっ♪」

「ふざけんな、レオン!!最後にとっといたのに!!」

「ご飯中くらい喧嘩しないでよ」



食事風景もいつもと変わらないエンドロール家であった。






晩御飯を終え、リビングでくつろぐエンドロール家。




「きゃあああああああ!!!!!!」


突然、お風呂場から響き渡るアキの悲鳴。



悲鳴に驚いたラヴは、口に含んでいた紅茶を目の前に座っていたサミュエルに吹きかける。



アシュリーは目を丸くしながら、きょろきょろと辺りを見渡していた。




「よっしゃー風呂場だ♪俺覗いてこよー」


そんな事を言うレオンの頭を殴るラヴ。




「痛いよ、ラヴのバカ!!」

「仮にも母親に欲情なんて最低だ、レオン」



紅茶まみれになったサミュエルは、布巾で顔を拭きながら呟く。




4人の狼は押し合いながらお風呂場へ向かった。
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