Dearest
「とりあえず春巻と小籠包くれ」

「はいはい、かしこまりました」

「アキ、俺はビッグサイズ肉まんね」

「あれ、レオンもいたの」

「えー!!今更ぁ!?」



顔を膨らますレオンの頭を撫でると、アキは厨房に向かった。




「だからさー!アシュリーも素直になりなって」

「性格なんだから仕方ないだろ」

「本当損な性格だよね〜」

「損だとしても、レオンの性格よりはマシだ」

「え?俺??俺、損しないよ?」

「そう言う事じゃねぇよ」



アシュリーとレオンが話していると、料理を持ったアキがやってきた。



料理は2人が注文した品より多くテーブルに置かれた。




「あれ?アキ、何か多いよ」

「…そう?間違えたかな?…間違えた分はあたしの奢りでいいから食べていいよ」



アキはそう言うと、注文を取りに他の客の元へ向かった。




「何だ?あいつ」

「鈍いな、アシュリー。アキもアシュリーと同じで素直じゃないんだよ」



レオンの言葉で、アキが間違えて持ってきた料理の意図がわかったアシュリーは、フッと鼻で笑った。




「ったく。そんな所も可愛いんだけどな」



アシュリーとレオンは、運ばれてきた料理を全て完食した。
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