Dearest

14・ミサンガの契り

サミュエルのライブが終わり、普通の日常を送っていたエンドロール家。



「アキ〜今度の日曜日、サッカーの試合があるんだ♪スカウトに来た人も来るから俺、頑張るね」



レオンは学校から帰って来ると、嬉しそうにアキに抱きつく。




「じゃあ応援いこうかな」

「本当に!?来てくれる!?」



レオンは目を輝かせながら、アキを見つめる。




「うん、もちろん♪サミュエルのライブの時みたいにみんなで行くよ」

「じゃあさ、お弁当作ってよ♪サッカーボール型のおにぎりがいい」

「はいはい、わかったよ。お弁当作ってあげるから」

「わーい♪アキ大好き」



レオンはアキの頬に軽くキスをすると、万歳をしながら走り回っていた。


そんなレオンを見て微笑むと、アキはカレンダーに印をつけた。




「レオンは本当にサッカー好きだよね」

「あいつの取り柄は運動神経の良さだけだからな」



リビングのソファに座るアシュリーは、煙草を吸いながら呟く。




「えー。レオンは素直だし、いい所いっぱいあるよ」

「じゃあバカなのが欠点だな」

「アシュリー…レオンを何だと思ってるのよ」

「ただのバカ」




アキはアシュリーの頭を叩いた。
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