Dearest

18・男の料理

今日のエンドロール家には、お腹の音が響いていた。


「あぁ…腹減ったな」

「アキの焦げたご飯が恋しいね」



空腹にうなだれる男4人。


そのワケは、アキが熱で倒れてしまったからだった。




「アキに何か食べさせてあげないといけませんし、買い物に行きますか」

「そうだな。俺らが食うもんも買わねぇと」



4人は買い物へと出掛けた。


買い物に行く途中も男達のお腹は鳴り続ける。



「ねぇ―!何か食べていこうよ。もう限界」

「でもアキを1人にしてしまっていますから長居は出来ませんし、スーパーで材料買って家で作りましょう。我慢して下さい、レオン」



レオンは渋々了承し、4人はスーパーへと向かった。




「アキはお粥でいいですから、あなた達は食べたい物を持ってきて下さい」



スーパーに着き、ラヴがカゴを持ちながらそう呟くと、子ども達は散らばっていった。


ラヴはお粥に使う卵などを探しに向かう。




暫くすると、アシュリーとサミュエルがやってきた。



「なぁラヴ。作れるもんじゃねぇとダメじゃん?何買っていいかわかんねぇんだけど」


「そうですね。私は料理をした事なんてないですが、4人で作れば何とかなりますよ」


「無責任だな!」



3人が話しているとレオンがやってきた。




「俺、これ食いたい♪」



レオンが持ってきたのは高級黒毛和牛。




「黒毛和牛!?贅沢な奴だな!!」

「…レオン、お前は母さんが寝込んでるというのに何を考えてる」



アシュリーとサミュエルに罵られたレオンは、渋々肉を返しに行った。
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