Fragile~思い出に変わるまで〜
以前にも感じた寂しさが、また甦ってくる。


引き受けた当初はめんどくさいって思ってた。


だけど今では出かけることがどんどん楽しみになってる。


まさかこんなに自分がのめり込むなんて思わなかった。


ただの人助けのつもりだったのに……


「どうしたの?
私、なんか変なこと言っちゃった?」


「いや、ごめんごめん

日曜日うまくいくといいなぁと思ってボーッとしちゃったよ、ハハッ……悪い」


言いながらさりげなく目線を逸らすと、運ばれてきたランチのスープを飲む。


チラッと彼女を盗み見ると、たいして気にする様子もなく、自分もランチのハンバーグを一口大に切り分けていた。


食後のコーヒーを飲み終える頃には、ちょうどいい時間になっていて、そろそろ出ようか?と二人一緒に立ち上がる。


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