Fragile~思い出に変わるまで〜
「ちょっと食欲ないなぁなんて思ってたら、あっという間に体重落ちちゃってね?

ビックリしちゃった

でも、もう大丈夫!

今日もたくさん作ったし、いっぱい食べちゃうから」


力こぶを作る真似をして、ニッコリ笑うさとみを、俺は痛々しくて見てられなかった。


こんなに毎日一緒にいたはずなのに……


少なからず体も重ねていたというのに……


なんでこんなになるまで、気づかなかったんだ。


さとみに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。


そんな俺を見て、彼女が心配そうに声をかけてきた。


「ほんとに大丈夫だから

健はいろいろ忙しかったんだし、仕方ないよ

気にしないで?

それより日曜日はうまくいきそうなの?」


急に日曜日の話を振られて驚いた俺は、しどろもどろになる。


「えっ?!あっ……あぁ

うん……なんとか大丈夫そうだよ」


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