Fragile~思い出に変わるまで〜
大丈夫かと声をかけようとしたとき、ちょうどコーヒーが運ばれてきて、同時に店員に案内されたスーツ姿の男性が顔を出した。


「遅くなってすみません
はじめまして、中田と言います」


しっかりとした挨拶をして握手を求めてくる彼に、俺は正直面食らっていた。


藤森から聞く彼の印象とはずいぶん違う。


少し動揺したけれど、それを見せないように、力強く握手に応えた。


「いえいえ、こちらもさっき着いたばかりですので、お気になさらないでください

はじめまして、大沢です」


余裕な態度を装い、なんとかそう答えると、彼もきちんと会釈を返してくれた。


思ったよりも紳士的な元旦那に驚いたもけれど、話はスムーズに進みそうだと少しホッとした。


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