Fragile~思い出に変わるまで〜
簡単に挨拶を済ませた後、最初に口を開いたのは藤森だった。


「大沢さんとは中学の同級生で、半年くらい前に再会してお付き合いさせていただいてるの」


打ち合わせ通り、付き合い始めた経緯を話す。


すると中田はやはり娘のひなを引き合いに出してきた。


「大沢さんはあやに子供がいることはご存知なんですよね?」


あや…そう呼び捨てにするあたりが、まだ未練を感じさせる。


「えぇ、もちろんです

ひなちゃんとも仲良くさせてもらってますよ?」


娘の名前をあえて呼んで親しさをアピールしたつもりだったけれど、彼の方はそれが気に入らなかったようだ。


「大沢さんは独身ですよね?

この先あやと結婚して、ひなの父親になる覚悟はお持ちなんですか?」


いきなり核心をつかれたが、それも打ち合わせ済みだ。


< 233 / 589 >

この作品をシェア

pagetop