Fragile~思い出に変わるまで〜
さとみを思うと今でも胸が苦しくなるけれど、それを引っくるめてもこの生活が自分に落ち着きと幸せをもたらしてくれるように感じていた。


さとみは今頃どうしているんだろうか?


自分が安定してくると、さとみは元気でやっているのか気になってくる。


きっとこういうところがダメなんだ……


優柔不断が招く結果がどんなものか、嫌というほど思い知ったくせに、俺も懲りないやつだと苦笑する。


今は藤森とひなのことだけを心配していればいいんだ。


さとみだってそう望んでいたはずだ。


自分と同じ思いを藤森にさせたくないと思っているに違いない。


自分を戒めながら、味噌汁をゆっくりとすする。


俺の好きなわかめと舞茸が入っていて、思わず顔がほころんだ。

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