Fragile~思い出に変わるまで〜
でも……仕事をしながら、家事はしっかりやってくれているとは思う。


夜に出かける回数を除けば、きちんと母親として妻としてやってくれている方だ。


さとみの選んだ家具や食器に囲まれながら、嫌な顔一つせず俺の側にいてくれることには感謝してる。


だけど時折見せる女の部分が、俺ではなく他の誰かに向いていると感じるのはなぜなんだろう?


バチが当たったのかもしれないな……


あやが浮気しているかもしれないと思いつつ、彼女を問い詰められないのは、さとみにも同じ思いをさせてたんだと思うからだった。


さとみは俺があやのところに行ってしまうのを極限まで我慢していた。


我慢して我慢してそれでも俺が自分に戻ると信じて待ってくれていたんだ。


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