Fragile~思い出に変わるまで〜
あやとのことがあってからは、寂しくて悲しい夜を過ごしていたのかもしれない。


同じような立場になって初めてさとみの苦悩がわかったような気がした。


あやは浮気しているかもしれない……


そんな風に感じたのはここ最近だった。


ママ友との飲み会も、もちろんあるにはあるのだが、それとは別に妙におしゃれをして出かけていくことがある。


いつもはしないアクセサリーも、吹きかけた香水も、少し短めのスカートも……


全てが怪しく見える。


携帯電話も以前はそれほど使っていなかったのに、最近では風呂に入る時でさえ手放そうとしない。


最近のあやは、ひなを俺に押し付けて夜遊びをしているようにしか見えなかった。


< 368 / 589 >

この作品をシェア

pagetop