Fragile~思い出に変わるまで〜
あいつがいてくれるおかげで、俺は一人でも頑張れてるのかもしれないな……


今までのことを思い返してみても、桜井にはずいぶん迷惑をかけた。


さとみに出ていかれてすぐの頃は、仕事でも何度となくフォローしてもらったっけ。


8歳も年下の部下なのに、弟みたいな……確実に信頼できる存在になってきている。


いつも元気なあいつを見てると自分も頑張らなきゃって気にさせられた。


まあ、あいつも振られたばかりで寂しいのかもしれないしな?


桜井の企みに気づくことなく、俺は能天気にもそう思っていた。


誰にフラれたのかなんて、この時点では全く知らされていなかったから……


二人きりで行くかもしれない花見を想像して、若干後悔しながら、ふ……と自然に笑みがこぼれた。


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