Fragile～思い出に変わるまで〜

私はなんて幸せ者なんだろう。


こんなにも私のことを考えてくれる友達が二人も側にいる。


それなのに一人でいじけて諦めて、健と向き合おうとしてなかった。


「うん……そうだよね？
諦めるのはフラれてからでも遅くないか……

私、頑張ってみる

二人がせっかく再会のきっかけをくれたんだもん

無駄にしないように、ぶつかるだけぶつかってみるね？」


本音をいうと怖かった。


でも、後悔はしたくない。


桜井くんの気持ちには応えられないけど、私がちゃんとけじめをつけることで彼に恩返しが出来るなら……


チラリと横目で美咲を見ると、満足そうに微笑んでる。


桜井くんだけじゃない。


美咲にもいろいろ迷惑かけちゃってる。


だから私に出来ることは一つだけ……


健と向き合おう、ちゃんと気持ちを伝えて健太のこともきちんと話そう。

そう決心して、二人のお節介に感謝した。