love song
第三章

病院に着くと急ぎ足で雅人の病室に向かった。すると何やら雅人の担当医が擦れ違いで出て行き、その後に看護士さん達が出て行って、嫌な予感がしながら病室に入ると案の定雅人は酸素マスクをして眠っていた。
「あ、芹名ちゃんいらっしゃい。ごめんなさいね、雅人発作をおこして今寝てるの」
ベッドの横の椅子に座っていたおばさんが申し訳なさそうに言った。
「いえ、無事発作が治まったなら良かったです。あの…少しだけで良いのでここに居ても良いですか?」
「勿論よ。目が覚めた時に芹名ちゃんが居てくれたらきっと雅人も喜ぶわ。座って座って」
おばさんは立ち上がり椅子に座るように促してきたので断るのも失礼かと思い遠慮なく座った。
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