あたしの旦那は保健医です!?
『確かに似てるわ』
『笑った顔なんてそっくりよ』
『あたしの結婚、有紀さんがプロデュースしてくれたのよ』
様々な声が聞こえてくる。
『お姉さんすごーい!!』
あ、さっきの男の子だ。
「杏、あの子は?」
涼にまだ言ってなかったんだっけか。
「あの子が迷子になってたから助けてあげたの」
「ふーん」
微妙な返事をする涼。
『あの、杏さんって海藤様の婚約者だったんですか?
先程は失礼致しました』
男の子のお母さんが言う。
「いえいえ、そんなに頭下げないでください!!」
『でも、あのっ!』
「おい、杏。
お前イタリア語喋れんのか?」
涼が話を遮った。