ブラック王子に狙われて②


「まだまだデカくなりそうだな」

「ッ?!/////」


嬉しいような、気恥しいような。

それに、ちょっと視線が怖いんですけど。

口角が緩やかに持ち上がり、目元を細めて。


そりゃあ、もう少し大きくなってくれたら嬉しいけど。

ブラを買い替えるのが大変なんだよね。

ついこの間、サイズアップしたけど。

なんかこの調子だと、また買い替えないとならなそう。


「何、その不服そうな顔」

「え、あっ、……ううん、何でもない」

「言いたい事があるならハッキリ言えよ」

「う゛っ……」


彼の威圧感はハンパない。

言いたくないことも言わされる。

それも、無条件で。

まぁ、この性格を差し引いても

彼はお釣りが出るくらいカッコいい。


「下着のね、サイズがすぐ変わるから、買い替えが大変なのっ」

「あ、……そうだよな」

「……ん」

「んじゃあ、俺が買ってやろうか?」

「へ?………ッ?!//////」


溜息交じりにボソッと呟いたら、

目の前にどアップの美顔が現れた。

しかも、もの凄~~く、あくどい顔してる。

< 80 / 288 >

この作品をシェア

pagetop