恋愛喫茶店 ~恋と一緒にスイーツを~

「そか。それじゃあ綾瀬のカゴの中に入ってるのは非常食ってこと?」


神様に向けて謝罪したのも束の間、クスクスと笑いながら、ピーマンとしいたけをカゴに入れ、成瀬君は痛い所を突いてくる。


なるほど、神様にお許しは頂けたみたいだけど、成瀬様は見事に私の嘘を見破っているらしい。

どうやら嘘を吐いた時の喋り方が明らかにおかしかったみたいだ。


「そう!家に何も無かったから、緊急時の非常食を買ったの!日本は地震大国だしね!」


こうなれば、もうヤケクソだ。嘘を途中で引っ込めることができない私は、半ば意地になって「夕食」を「非常食」と言い張る。


「だよなぁ!俺もそのカップ麺買ってみようかな。何味がオススメなんだ?」


私の必死な言い訳に同情してくれたのか、成瀬君は、見事に嘘を無かった事にしてくれた。


「やっぱり醤油が一番美味しいと思う。でも、最近はミルクシーフードっていうのが流行ってるらしいよ?」


だから私も、話に乗っかることにする。メモに書かれていなかった、ミルクシーフード味のカップ麺を買った成瀬君と一緒に、会計を済ませて店を出た。
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