溺愛ごっこ
あたしに視線を向ける。

「ケガなかったか?

あいつに何かされた?」

久世の問いに首を横に振り、
「腕をつかまれた以外、特に」

「にゃにぃっ!?」

……猫かよ。

今あなたの方がよっぽど猫だったよ。

「クソ、あんのニャロー…!

やっぱり1本へし折っときゃよかった!

何、正当防衛と言えば文句は言えまい」

「いや、もういいから…」

今にも追いかけて行きそうな勢いの久世を止めた。
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