百鬼夜行と暴走族 弍

獅蛇





獅蛇は宵美の待つ洞窟へと帰ってきた

獅蛇のいる場所は荒れ地の近くなため一年中曇っている



「獅蛇様、おかえりなさい」


洞窟で待っていた宵美は獅蛇が入ってくるとすぐに出迎えた




「おぉ、何かあったか?」


「いえ、何も…獅蛇様、ひとつ聞いていいですか?」


獅蛇は洞窟内に何畳か敷き詰められている畳に寝転がった



「ん?何だよ」


宵美も獅蛇の居る畳に座った



「いつも獅蛇様が従えているたくさんの蜘蛛はどこに居るんですか?」



「あぁ…………知らね」


「知らねって…」




< 198 / 393 >

この作品をシェア

pagetop