ソライロ~短すぎた五日間
ピロピロピロピロ…


あれから数日。


日曜日だけど順は部活で会えない。



「もしもし?」


「あ…夏目…」


「順!?連絡まってたよ!」


なんだか順に罪悪感がわく。


「今から会えるか?」

やけに低いトーンで聞いてきた。

「うん。会えるよ。」


「じゃあ〇〇公園で待ってる。」


そう言って一方的に電話を切られた。



なんだか嫌な予感。



急いで支度をして○○公園に向かう。


「あ…夏目…」



「どうしたの?」


「なぁ狭本の事好きなの?」



「ええええ!?なわけないよ!」

「そうか?二人で教室で仲良くしてたし、 手も取り合ってたし。」


「ちがうっ教室ではただ友達として接してただけだし…昨日は…」

私の言葉は途絶えた。


言いたくない…

「昨日は?」


「昨日は…ただ擦り傷みてもらっただけ。」


「でも告白聞いてたよ。」


「でも私は狭本は好きじゃないよ、」



「そんな事言っちゃ可哀相だよ。二人なかいいし、付き合えば。」


まるで…それって…


「ちがっ…」「どうせ俺より好きなんだろ。」


「だからっ…」





「さよなら」



それだけ言い残して
順は小さな背中を見せて公園を去った。


「いや…待ってよ…うわぁぁぁぁんっ…」

私はその場に泣き崩れた。

この恋はわずか五日間で途絶えた。
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