Hurly-Burly3 【完】
珍しいヤツからの電話で箸を丼の上に置く。
『今どこに居る?』
いきなり電話してきやがったと思ったら
コイツは何がしてぇんだ。
「牛丼屋で飯食ってる。」
俺より年下の癖に呼び捨てする度胸の
ある男で女王の男。
『学校来れそうにないか?』
口ぶりからしてだいぶ焦ってる感じがした。
コップについた水滴を眺めながら眉間に
シワを寄せる俺をユウヤが反応を示す。
「慶詩、どうした?」
ユウヤの空気の読みは的確で馬鹿っぽそうに
見えてかなりやれるヤツだ。
「上條が何かしたのか?」
アイツ、面倒臭いこと持ってくるんだよな。
こっちはかなり忙しいっつうのに鏡持ち歩く
変人に付き合ってられっか。
『星鈴に来れないか?』
それが思わぬ話に発展した。
海龍のお前が何でウチの学校に来いなんて
こと言い出すんだ。
『そうだな、そっちも忙しいんだろ?
使えないヤツでもいい。今は一刻を
争う状況だから贅沢は言わねぇよ。』
息を切らして話す横山の話が全く
見えて来なくてユウヤを見た。
どうしたと口パクで聞いてくる。
「何があった?」
そっちで何か揉め事でも起こってるなら
お前で片が付くだろ。
お前、温厚そうに見えて手加減ねぇ男だろ。
『日和ちゃんが帰って来ないんだ。
朝から調子悪いの無理してたみたいで、
どっかに倒れてるかもしれない。
今、サユが焦って突っ走ったばっかりで
こっちは学校の配置がちっとも分からねぇんだよ。』
どうしようもねぇから力貸せよと言ってくる横山は
滅多に手を貸せとは言ってこない。
コイツのプライドかなんか分からないが、頼みに
きたのは珍しかった。