Hurly-Burly3 【完】

それに分かってくれてる人が居るだけで十分だ。

この髪色を好きだって言ってくれる人が居るんだ。

ただ、今変える気は全くない。

目立ちたくないもの。

もくもくと作業を続けること2時間であたしの下書きは

素敵な仕上がりになった。

「日和、お疲れ。すごい集中力だったんじゃない?」

どうも1人の世界に行っていたらしい。

「あ、うん、つい楽しくて。」

サユに少し休んだらと言われてジュースを差し出された。

「でも、可愛く出来てるね。」

サユに褒められると嬉しい。

絵を描いたりすることは好きだから、

美術の時間も好きだ。

「おう、出来たか。」

「出来たかってここお花見じゃないんですが?」

みんな何しに来たんだか。

ちぃ君はブルーシートの上で寝てるし、

ユウヤと慶詩は漫画広げてるし。

いつの間に持ってきたんだ?

京君とナル君は何故かオセロしてるし、

伊織君はケータイ弄り続けてる。

馨君はお茶を淹れて和んでる。

「ペンキ塗るの手伝ってくれるんだろうな?」

鉛筆をブルーシートに転がす。

「何のために待っててやってたと思ってんだよ。」

「ムッ!!」

待たせて悪かったわね。

立ち上がろうとしたらブルーシートに

滑ってダイナミックに前へ転んだ。

今、何かぶつかったような気がする。

口に何か当たったような気もしなくはない。

「あれ、痛くない?」

ズルっと滑ったはずなんだけどな?

「ぎゃああ、ナル君ごめんね!!

あたしとしたことが怪我してない?

痛いところないよね!?」

どうやら、ナル君を下敷きにしてしまったようだ。

ナル君に手を伸ばそうとしたら急にムクッと

起き上がって可愛い顔をさらに真っ赤に染めて、

口元を手で押さえて・・・華麗な少女漫画走りをして

去っていった。

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