Hurly-Burly3 【完】

アフロは今日も健在でよっちゃんだとひと目で分かる。

足元にパンプスを置くよっちゃんにお礼を言った。

もちろん、捜索隊全員にも言った。

するりと足に白いパンプスを入れるとやっと

両足揃ったと嬉しくなった。

よっちゃんがももっちたちの輪に戻って行く前に

さっきのことを思い出した。

「そ、そうだ!!こんなことしてる場合じゃない!!」

頭上に乗ってるはずのものが忽然と行方不明になった。

「ヒヨリン、落ち着けって。」

椅子から転がり落ちそうになったところでユウヤに

慌てて止められた。

「誘拐されたんだ!怪盗ルペンに盗人されたんだ!

捜索願を警察に行って出してこなきゃだ!

これは国家を揺るがす大事件だ!」

借り物をまたもや損失したらしい。

「はぁ?」

「ないの!」

頭上に輝くティアドロップの美しいティアラ

がいつの間にか消えていた。

「きっと藤子ちゃんのモノになってしまったんだ!

何てことだ、してやられた。」

怪盗ルペンめ!!あたしの隙を狙ったのね!

「おめぇ、一旦黙れや!」

慶詩にペシっと頭を軽く小突かれた。

どうも威力半減でそんなに痛くなかった。

「黙ってられるか!!レプリカでも高いって

言ってたんだもん。弁償ってことになったら

しばらく食費削らなきゃいけなくなるんだぞ!」

お昼の弁当が日の丸弁当になってしまうわ。

「だったら、変な妄想してる場合かよ。」

「妄想じゃない!本気で言ってるんだ!」

どうしよう!!

とりあえず、椅子から立ち上がってウロウロ

探し回って見るも見つからない。

靴をなくしたと思ったらティアラまでなくして、

あたしには到底お姫様っていう職業は向いてない。

そんなものになれるとも思ってないけど、

これは一大事だ。

折角、お伽話に出てきそうなシンデレラみたいな

ティアラだからってサユが乗せてくれたのに。



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