Hurly-Burly3 【完】
極寒の地へ派遣に行ってまいります。
「あんた、その格好で行くの?」
「ええ、何か?」
ひざ掛けをぐるぐる巻きに巻いているあたしに
サユは盛大なため息を吐いて見送ってくれた。
もうそれは死ぬんじゃないかと思うほど、
手が凍ったことに水道を恨めしく見た。
あたしの失態が原因だとは言え、冬の水道
は憎っきあたしの天敵である。
ブーブ言いながら戻ってきたあたしに
サユがそうと相槌を打ってくれる。
これはもう長年の付き合いだから分かること。
「ひよっち!!」
年中、元気が取り柄の金髪印のクルミちゃん。
どんなに寒くてもスカートの丈は相変わらず
パンツが見えそうなぐらい短い。
一体、どうやっておパンツさんを隠しているのかしら?
若い内に出せるところは出しとけとはよく言ったものだ。
若くても流石にこの寒さでは手も足も出ない。
生足出せるとかその元気さが羨ましい。
あたしの足にはひざ掛けがぐるぐる巻きで
もふもふ温かいからぬくぬくしている。
「日和ちゃん、サユリ、おはよ。」
彩乃ちゃんですらスカートは短い。
クルミちゃんほど短いわけじゃないけど、
冬の女子高生はやりおる。
あたしは冬眠して春までもふもふしてたい。
「ひよっち、朝からご苦労様だね。」
「インクが溢れて机に変なシミが出来てしまったの!
決して、血痕ではないから!!」
隣人達が誤解されやすい人たちですが、彼らの
仕業ではなくあたしの仕業です。
「ウケる~」
クルミちゃんがケラケラ笑いながら机のところに
来てあたしの机に落書きをする。
それも何書いてるのか絵の内容が理解出来ない。
後で、授業中消すことになる。
あまり気にしなくていいだろうかね。
彩乃ちゃんとサユがショッピング話に華を
咲かせているから楽しそうで聞き耳を立てながら
クルミちゃんの落書きを横目に日誌をまた書き
続けることになった。