淫らな月
果てた私を確認するかのように
激しく突き上げ限界を迎える前に私の外に吐き出した・・

彼は何も言わず後始末をして部屋を出ていく・・

いつもと同じ・・
そこには余韻も・・
愛の言葉などない・・
ただの行為だから・・
そう彼は位置づけようとしてるのかもしれない・・

男女の愛情なんて存在してはいけない・・


そう・・私たちは兄妹だから・・
母親が違う・・腹違いの兄妹・・

彼は言った・・
私に愛し愛される人が出来るまでお前を抱くのは俺だと・・
私を愛してくれる人なんているのだろうか?
こんな特異な外見をした私を・・
隠そうとしても隠しきれない外見・・

私は赤い眼・・赤い髪をした
人間よりけだもの・・狼の特性を持つ一族の長の娘・・

こんな私を誰が愛してくれるのか?

私は一生兄の憐れみの行為を受け入れるのだろう・・
自分はけだものということに苦しみながら・・

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