淫らな月

~大地side~

やはり俺たちの勘が当たった
添島の忘れられない子は梅香ちゃんだった・・
チョコを送ってから一週間で帰ってきた・・
彼女に会いに・・
添島はたわいのない話をしながら
彼女の様子をうかがっているんだろう・・
彼女もちらちらと添島を見る・・
やっぱり悲しそうだ・・
何かあるんだろうか?
添島が入ってきた時、
少し逃げようとしてやめた・・
顔を見て身構えていた・・
ずっと緊張しているのがわかる・・
話の流れで美桜が泣いてしまった・・
俺に迷惑をかけるのを美桜は嫌がる
すかさず梅香ちゃんが慰める・・
わけのわからない慰めだけど
泣き止んでほしかったんだろう・・
彼女は優しい・・
添島がイライラし始めた・・
また毒舌でいじめそうだ・・
添島は恐ろしくかっこいい・・
綺麗だという表現が合う男・・
添島との間に何があるか知らなかった・・
この子の事を何も知らなかった・・
そんな大きなことを抱えているなんて・・
外見に違和感をもったのは
まちがいじゃなかった・・
でも本当に綺麗な子・・
唯一ということが
彼女の美しさを引き立てるのか?
狼族の族長の娘・・
そのことが生まれながらの
気品となってるように思う・・
彼女はお兄さんにどんなに汚されようと
綺麗のままでいるような・・
それにしても
もっと優しい言葉かけれないのか・・
ずっと探していたんだろ・・
甘い言葉が似合いそうなのに・・
本人はそれと
反対の毒舌かエロい言葉しか言わない・・
まあそれが添島らしいところだが・・
泣いているじゃないか・・
それに俺らがいるのに話させるには
かわいそうすぎないか・・

あ~あ美桜はなんてかわいいんだろう・・
また抱きたくなってきた・・
たぶん添島もだろう・・




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