生徒会長の裏の顔


「夏村」


突然、会長が現れて、私に駆け寄る。


「大丈夫か?」


しゃがみこんでいるからか、会長が心配そうな表情をする。


「…平気です。
ちょっと寒かっただけです」


本当のことなんて言えるわけない。


私は笑いながら立ち上がる。


「進みましょう」


「…嘘つけ」


会長は不機嫌そうに呟いて、私を抱きしめた。


いや、ちょ…。


一瞬体が固まる。


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