生徒会長の裏の顔
***
「じゃあねー」
夏実ちゃんは生徒会室を出ていった。
それを追うように佐原君も。
私も鞄に荷物を詰めて立ち上がる。
「夏村、何かあった?」
「え…?」
会長の突然の質問、意味がわからない。
「なんか、考え込んでた…」
あ…。沢中君のこと…。
「いえ、気にしないでください」
私は鞄を肩に掛ける。
「そうか」
釈然としない表情で会長は言った。
私は逃げるように生徒会室を出た。
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