揺れる水面 映る月影は何処から


彼女の顔を見た斎藤は背を向け、肩を震わせている。



おそらく、必死に笑いを堪えているのだろう。



「わ、笑うな!」



「いや、笑ってなどいない」



妃絽が顔を真っ赤にしながら抗議をすると、斎藤は笑いを堪えていたのが嘘かのようにしれっとしていた。



彼の反応が癪に障ったのか、妃絽はそっぽを向いた。



すると、彼女の目の前に懐紙が差し出された。



何か包まれているらしく、一部盛り上がっていた。



「これは?」



妃絽はそれを受け取ると、斎藤に中身を問うた。





< 181 / 270 >

この作品をシェア

pagetop