揺れる水面 映る月影は何処から
彼女の顔を見た斎藤は背を向け、肩を震わせている。
おそらく、必死に笑いを堪えているのだろう。
「わ、笑うな!」
「いや、笑ってなどいない」
妃絽が顔を真っ赤にしながら抗議をすると、斎藤は笑いを堪えていたのが嘘かのようにしれっとしていた。
彼の反応が癪に障ったのか、妃絽はそっぽを向いた。
すると、彼女の目の前に懐紙が差し出された。
何か包まれているらしく、一部盛り上がっていた。
「これは?」
妃絽はそれを受け取ると、斎藤に中身を問うた。