最近なじみました。
「…さっきからさぁ、それ、喜んで良いところ?」
「……は、…え?」
予想外過ぎる言葉に頭が着いていけない。
「だって、千鶴はテレビに出てる俺を見ててくれたから知ってるんだろ」
あぁ、こういう奴だったな、竜騎は。
そうして、その自意識過剰な思考回路に今度は絶句した。
頭が着いていけないどころの問題ではない。
もう、彼の考えはあたしには理解不可能だろう。
「なぁ、千鶴?」
「…あのねぇ、」
なになに?なんて竜騎は目を輝かせて興味を示してくるが、正直困る。
あたしはオブラートに包めるほどの優しさを持ち合わせてはいないから。
「竜騎が有名人だって知ったのは今日の昼前のニュースだったんです。元からあたしが知るはずがないでしょ」
まぁ事実だ。
だけど竜騎は…
「…千鶴、照れてんのか?いっとくけど俺、ツンデレ好きだから」
「つ、ツンデレではないしっ」
確かに友達から竜騎の名前が出ることはあって名前だけ知ってはいたけど…この自意識過剰男め、
ほんと、先が思いやられる。