甘★猫☆
【綾菜side】
簡単に買い物を済ませて、私は家に帰ることにした。
ちなみにマンション。
隣は空き部屋なんだけど、この前引っ越し業者さんが、荷物を運んでたから
近いうちに誰か引っ越してくる。
ちょっぴり、楽しみ。
誰がくるのかなぁ。
知ってる人だったりして。
奏太君とかっ!!
...んなわけないか...
色素の薄いさらっさらの髪の毛...白い肌。
どきっ。
って、私は何を考えてるんだ!?ヘンタイじゃん!!
...とかなんとか、考えてるうちについていた。
カツ、カツ...
『ああああああぁぁぁ!!!』
......!?
かっ、和樹!?
この声は、間違いなく和樹の声だ。
速足で、階段を上がる。
すると、和樹の声ともう一人男の子の声が聞こえた。
...ん?...なんか聞き覚えがあるような...。
『...あんた..綾菜の友達だろ?』
どきっ!
急に名前が出て、不思議と気を付けの
姿勢になる。
『...綾菜...。』
聞き覚えのある声から、私の名前が...
指先に取ろうとしても取れないものがコツンと当たる感覚。
あと少しで思い出される。
『...てめぇ覚えてんのか?』
っ!!
和樹が今まで聞いたことのないような低い声で言った。
...こ、恐い。
『...うん。如月綾菜さん..』
あっ!!奏太君だ!!!
ふぅ...やっと思い出せた...
...ん??でも、なんで...?