ブラックコーヒー
「でも、俺絶対ぇお前には負けねぇ!」

「え。」



せ、宣戦布告?



「覚悟しとけよ!」



そう言って、うっちーは美由里たちの方に向かって歩き出した。


うっちーと付き合った方が美由里は幸せなんだと思う。

それに、うっちーに本気を出されたら、俺は勝てる気がしない。


でも――…



「うっちー!」



歩き出したうっちーの背に叫んだ。

振り返ったうっちーの顔に雪玉を一発お見舞いして言った。



「負けないよ、俺も!」



あの子を失いたくないから。
手放してしまいたくないから。

だから、負けない。
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