自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
 夫に電話をかけるが、仕事中で繋がらない。



 ここは大阪で、私の実家は北東北。

 夫の転勤についてきて、数年前からここに住んでいる。


 仲の良い友達は、地元か転勤前に住んでいた東京にしかいない。


 「どうしよう、何で?」





 一人では心細くて、東京の友人Mに電話を掛けた。



 私たちは、呑み友達。

 東京にいた頃は、夫とMの彼と四人で、浴びるようにお酒を飲んだ。

 私も夫もお酒大好き人間だ。




 Mは電話で「お酒飲めないのは、うちらにとっては死活問題だよね」と笑った。




 それから

「でも、結婚して5年だし、今産んどけば後々楽になるよ」と、前向きな意見を述べてくれた。




 少しだけ、落ち着いた。



 Mは学会に参加するため11月に大阪に来る予定があり、せっかくだから遊ぼうと、前から約束していた。



「お酒飲めないのは残念だけど、会っていっぱい話そう」と励ましてくれ、心細さが少しほぐれた。









 
< 3 / 248 >

この作品をシェア

pagetop