結婚白書Ⅱ 【恋する理由】

夕方は　二人で早めの夕食をとる



「今日はあまり釣れなかったわね」


「こんな日もあるさ」


「ねぇ　私たちって　朝早く出かけて　お日様をいっぱい浴びて　

ホテルで過ごして・・・

健康的なんだか　不健康なんだか　どっちかしら」


「健康的に決まってるだろう

海で新鮮な空気を吸って　円華と運動して　たっぷり寝て　

こんな健康的な休日はないよ」　　



ちょっと　私と運動って・・・確かにね　あれは運動かも

彼と一緒だと調子が狂う





季節が移り　寒い時期は釣りがテニスに替わった

早朝の屋内コートでボールを打ち合う

硬式テニスでならした彼のボールを受けるのは大変だったが　

私にあわせてくれて　なんとかラリーが続く


程よい運動の後　ベッドで過ごすのも悪くなかった

要の腕にくるまって　温かさを直に感じる

二人の関係も　以前のように　いつも肌を合わせるわけではなかった

一緒にぬくもりを感じるだけで良かった


また季節が過ぎ　要と出会って一年がたとうとしていた