姫と召使
いくつもの階段を降り入り組んだ廊下を迷いもなく歩いていく。





さすがに15年もこの家で…王宮で過ごすと中の構図も自然と分かってくる。





「アイムさま!」





コツコツと静かに足音をたてながら近づく誰か…もう誰なのかは分かっている。







「なにか用かしら?リム」






彼は私の目の前まで来ると辺りをキョロキョロと見回した。






「お一人で部屋を出てはなりません!」
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