姫と召使
周りを警戒しながらリムが耳打ちをする。





リムは私より7歳年上で私が物心ついたときからの専属の召使い。




整った顔立ちをしており、なにより私に忠実なので私は彼をかなり気に入っている。





お母様もお父様もリムを気に入っている。






よっぽどの事がない限り彼は一生をこの王宮で過ごすだろう。






「食間に行くだけですわ」






最近、王宮を狙う悪人が出没すると隣国で交流が盛んなディヴィリア国から伝達があり私は部屋を出る時は護衛を連れなければいけなくなった。






なんでも、その悪人は王族を狙っているとのこと。






食間へ行くのにも、部屋から数メートル先のお手洗いへ行くのにも護衛を連れて行くので気が休まらない。





いつ悪人がこの王宮を狙うか分からないので護衛や王宮親衛隊はピリピリしていて顔が怖い。





リムも最近、難しい顔で考え事をする事が多くなった。
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