恋物語





一日は早い。


二年生の秋ともなると、高校生活にもだいぶ慣れてきて、一日が早く感じられる。


四時間目終了のチャイムが鳴り響き、午前の授業は終わりを告げた。



「はぁ~飯だ飯!」

「もう少し女の子らしい発言ができないんですか?」

「今更直す気もないな!」


いつものように机をくっつけ、向き合うようにしてお弁当を広げる。

あ、玲のお弁当。新しい奴だ。





そんな時。


がららっ



「……小野崎さん、いる?」



教室内が凍りつく瞬間を、私は目撃した。

小野崎。私の苗字だ。同姓はこのクラスにはいない。


そして私を呼ぶ男子生徒は………あれ?


「境井琢磨じゃん……」


ぽつりと、玲が呟いた。



 
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