《続編》ボクは誰?

手術

眩しい日差しを浴びて、

ボクは目を覚ました。



カーテンを閉め忘れたらしい。

でも、

おかげで目覚めが気持ちいい。

外を見たら、

もうきれいな青空が広がっていた。



『高橋有希』最後の朝だ。



ボクは布団から飛び起きて、

窓のところへ行って、

ずっと外を眺めていた。



見慣れた景色、

大好きなお日様の香り、

聞き慣れたお母さんの、

朝食の支度の音、

そして、



女性としてのボクが、

たくさん苦しみながら過ごした、

ボクの部屋の温もり。






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