《続編》ボクは誰?
お母さんは、

どう思っているんだろう?

救いなのは、

お母さんの声が明るかったこと。


「何て名前になったの?」


「勇気。ゆ・う・きだよ。」


史佳がつけてくれた名前だ。

ボクにぴったりだって、

言ってくれた名前だ。


「勇気。よかったら家に帰って来ない?お父さんも待っているわ。」


「ありがとう。考えておくよ。」


ボクはたぶん、

しばらく実家で過ごさないだろう。

ちょっと寄ることはあっても、

一晩泊まることはあっても、

一緒に暮らすのはまだ先だ。

まだボクは未熟。

だからこそ、

一人で暮らしていくんだ。

早く一人前になりたい。

史佳、

キミに会いたい。





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