orange sky
one day
あの日はとても星がきれいで
空気も澄み始めた冬の始まり。

私、杏は陸上の大会が近く空が
暗くなるまで時間を忘れ走り
こんでいた。

幼い頃から両親には落ち着きが
ない、大人しくしろと言われ続け
小学生になるころには走る事が
大好きで運動会の短距離でも一位、
毎年冬に開催されるマラソン大会でも
一位、頭は良いとは言えないが
体育の実技テストでは毎回学年女子
一位だった。

だが中学生になり、高校生へと
成長するにつれ私が一位になるのは
難しくなった。
大会でも予選落ちや、ましてや
表彰されるようなことはなかった。

しかし練習を積むにつれ、
タイムも縮み、いよいよ今回
大きな大会へ出られるチャンスを
つかんだのだ。

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