秘密な男女
私としたことが……


心が乱れてしまっていたようだ



「お前にも抜けてるところがあるんだな」




立花くんはふっと吹き出す




「たまたまです」




私は少しむくれながら答えた






「いいか。今度はしっかり聞けよ」




どうやら立花くんのご両親が海外に一年間旅行するらしく

飲み屋で意気投合したお父さんに一緒に住むことを頼んできたらしい



「俺は反対したけどな」




ご両親は過保護なようだ




「てな訳で一年間よろしく」




立花くんは手を差し出した



私はその手を握る





まぁ…そういうことなら仕方ないか





< 12 / 256 >

この作品をシェア

pagetop