秘密な男女
「じゃあ、ここですから」




私はそう言って話を整理しようと部屋に戻ろうとした





ーー…が立花くんに腕を掴まれる




「!?!?」




「何逃げてんだよ」




「え…」




逃げる???





目の前の立花くんは玄関で見た時同様、仏頂面だった





な……何故怒っているのだろうか




というか雰囲気が…




「お前なぁ…何も聞いてないとはいえ人の話しはしっかり聞け。おかげでこっちは苦労してここまで来たんだぞ」




「?どういうことですか?」




立花くんは怒っているが私には怒られる理由が分からない




「…さっきお前のお母さんと話しているのも聞いてなかったのか?」




「え゙…」




混乱し過ぎて聞いていなかった…





< 11 / 256 >

この作品をシェア

pagetop