日々

これは里桜のとある出逢いの話である。



里桜
「――――でさぁ!」


美羽
「それ、ホントにぃ(笑)?」


美桜
「あはははッ!!」


雅紀
「…………」モグモグ



それは昼休み。
中庭で昼御飯を食べていた時、
前触れなく起きた。


里桜
「あはは、本当だっ、――てぇ!?!?」


里桜の目の前に落ちてきた、
緑色の上履き。


学校指定の色ではない上履きが
突然降ってきた。



「あ、ごめーん!吃驚したでしょ?
ほら、早く取りに行きなさい!!」



今度は上から声が掛かる。


全員がパッと顔を上げると、
いつか美桜と雅紀の探検に
幕を引かせたあの先生がいた。


里桜
「いえ、えっと…、あはは、大丈夫です〜」


里桜が苦笑いを浮かべながら、
事態の状況を把握しようと頭を回している。



他3人は黙秘だ。



「すんませーん!
当たりませんでしたかぁ?」


先生が覗いていた窓から、
ひょこりと男子生徒が顔を出す。



お前か。



里桜
「大丈夫です〜、
当たってませんから…(苦笑)」



里桜はまだ苦笑いのままだ。



「ほらアンタがそんなことするから、
後輩が当たったのに気をきかせてるでしょ!!
下に下りて謝ってきなさい!!」



いえ、当たっていません。
あの聞いてましたか?


里桜
「あ、大丈夫です!!当たってな―――」


「え!マジ!?当たった!?ごめんね!?」



すみません、話を聞いてください。





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