隣の席の俺様ヤンキー【完】
「事故みたいなもんだし、お前が気にすることじゃない」


「キスが……事故?何それ、意味わかんないよ」


「だから、あいつが……――」


「……――もういい」


魁一のメールに舞い上がって屋上に来てしまった数十分前の自分が恨めしい。


白鳥さんとキスしたことが事故?


何それ。そんなサラッと言わないで。


あたしはそんな風に割り切れないよ。


自分以外の女の子と魁一がキスしているところを考えただけですごく嫌な気持ちになる。


魁一にとっては白鳥さんとのキスはどうってことないんだろう。


だけど、あたしにとってはそうじゃない。


「……――待てよ」


「離して!!」


魁一に掴まれた手を振り払うと、あたしは魁一をキッと睨んだ。


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