ガラスダマ
幸せ…ね。
好きって言葉の意味は人それぞれかもしれないけど、きっと同じ。
誰かの幸せを願えるほど心に余裕はないけれど、少しだけ好きって感情がどんなものか理解できた気がする。
そんな風に思ってもらえる事だってきっと奇跡で、あたしにはもったいない。
「はい、終わりー!ハンバーグ食べに帰るよ」
高橋も誘われ、三人で家を出た。
ここは確かにあたしの家だけど、あたしもいつか珠の家に帰るって言葉を使ってみたい。