ガラスダマ


だけど本当はちょっと怖いんだ。

あんな純粋な珠に嫌われたら、本当にあたしはダメなやつ。


久しぶりに学校に向かいながら、一歩一歩が重い。

早めに教室につくと、やっぱり珠はいつものように一番にいた。


窓から顔を出して黄昏てる。


「あ、瑠衣ちゃん!おはよう」


すぐにあたしに気づくと、何の迷いもないいつもの笑顔。


「…ごめん」


「え?」


それくらいでって思ったこと。


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