鮮烈な赤に酔う
▼ひとつめ、出会う







自分が方向音痴だったっていうことを、忘れていたわけじゃない。




むしろ、その欠点を隠すために15分も余裕を持って家を出た。



要するに、自分・藤原葉月(ふじわら はづき)は、自覚していた以上に方向音痴だったということだ。






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