鮮烈な赤に酔う






ふたつめのあと、近づいた。



鮮やかであって欲しかった。



爪に針が差し込まれるのというのは、ひどく恐ろしい。

迫り来る金属の感覚は、背筋をいとも簡単に殺してしまう。

あれは、もう二度と味わいたくないよ。

ねぇ、










お母さん。








私に息をさせて。








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