夢見る死体
ねえ、どうしても?

 行ってしまうの、僕を置いて。
僕は貴女だけの僕だというのに


なにが不満?ねえ、なにが。なにが不満なのそれとも不服なの。僕のせい、僕がつまらない人間だからだから一緒にいてくれないの嫌だよ一緒にいよう僕は貴女なしじゃ無理だ、ねえねえねえねえなにが気に入らないの


「好きだよ。でもね、少し疲れちゃった」


…本当に疲れた顔をしてるね。

そうだね、貴女の荷物になるくらいなら、僕なんていっそ捨ててしまって

そうだね、貴女の邪魔になるくらいなら、僕なんていっそ棄ててしまって



 行ってしまうんだね、僕を置いて。
僕は貴女以外いらないというのに


なにが悪かった?ねえ、なにが。なにが悪かったのそれとも間違いだったの。僕のせい僕がすがってしまったからだから一緒にいられないんだねそうだね離れよう僕は貴女なしじゃ無理だ、ねえねえねえねえだったら僕を


殺してくれよ


「いま、なんて、」


頼む殺してくれよ。
貴女のいないセカイなんていらないんだ


その綺麗な手で僕のまるいスクリーンを破り捨て
その綺麗な手で僕の両にある楕円の集音器をひきちぎって

そしてどうか僕の頭と胴をつなぐパイプを壊してくれないか


ああでも。僕なんかをあいしてくれたその綺麗な手を汚すわけにはいかない



「なにするつもりなの!ねえっ、待って!」
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