私だけの王子様




「ほら、笑!リョーガくん、もう行っちゃうよ?挨拶しないの?」

泣きながらお母さんの足にしがみついて首を振る。

「笑?昨日作ったでしょ?最後なんだから笑顔で見送って渡してきなさいよ」

笑顔でお母さんはあたしの頭を撫でる。

「最後なの?」

「また会えるよ!それを渡せば」

ギュッと握りしめた昨日お母さんと作ったカラフルなミサンガ。

「わかった!笑行ってくる!」




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